第1章 もっと効果があがる宣伝の方法
● これがWebで成功しない理由だ。                              (mag02)

 こんにちは、一週間ぶりです。お元気ですか?鹿児島は曇空ばかりで気分もドンヨリしてきますが、張り切って参りましょう。前回のメルマガはお役に立ちましたでしょうか。そうですよね、まだ実用できませんよね。今回は、Webを作るときに考えていただきたい点をまとめました。それは前回連絡したように、失敗する理由を分析することによって、成功する方法を見つけようとすることです。
 そこでまず次の問答をちょっと考えてみてください。

<問答>
オーナー
 

 
あのーすみません。私の会社もWebを持っているんですけど、全然Webから注文が来ないんですよ。どうすればいいですか?
クリエーター
 

 
バナー広告とか載せています?訪問客が多いページに載せてもらえば、そこから訪問してくれますよ。もっと広告をしてみましょう。
オーナー
 

 
あのーすみません。バナー広告も載せたんですけど、ほとんど変わらず注文が来ないんですよ。どうすればいいですか?
クリエーター
 

 
うーん、訪問客が少ないからだと思うんですけど、プレゼント企画とかして集客活動はしているんですか。
オーナー
 
 

 
 
あのーすみません。プレゼント企画したら、プレゼント目当ての連絡は多く来たんですけど、誰も商品は買ってくれないんですよね。どうすればいいですか?
クリエーター
 
 

 
 
そうですか。っていうことは、あなたのWebに興味を持っているとは考えにくいですね。でしたらFlashやJavaScriptを使って、アッと驚かせるような動きのあるWebを作って興味を引きましょう。
オーナー
 

 
あのーすみません。動くWebを作ったんですけど、あんまり反応はないんですよ。どうすればいいですか?
クリエーター
 

 
そうですか。でしたらお客様と親密になるために、新商品や新情報を毎日御紹介しましょう。ちょっと大変だけど、毎日更新しましょうよ。
オーナー
 

 
あのーすみません。頑張って、睡眠時間削って、毎日更新してるんですけど、効果ないんですよ。どうすればいいですか?
クリエーター
 

 
うーん、手作りだからいけないんだろうな。プロのデザイナーに頼んでCoolにしてみましょう。
オーナー
  

 
あのーすみません。プロのデザイナーにオリジナルキャラを作ってもらったんですけど、注文来ないです。どうすればいいですか?
クリエーター
 

 
多分、商品が高いと思われているんじゃないですか。もっと割引とかすれば大丈夫ですよ。
オーナー
 

 
あのーすみません。原価ギリギリまで値下げしたんですけど、売れません。どうすればいいですか?
クリエーター
 

 
うーん ・ ・ ・。
オーナー
 

 
クリエーターさん、何か教えてくださいよ。救けてください。今まであなたのアドバイスに従ってきたんですよ。どうすればいいですか?
クリエーター
 

 
そ、それは・ ・ ・。
 この問答が笑い話だと思いますか。いいえ、本当の話なんです。よくある話なんです。例えば、出版社の推奨であったり、プロのアドバイスであったり、驚くほど身近で聞く話なんです。でも結論は、"儲けないWeb"と"Web嫌いのオーナーさん"の出現だけ。いったいどこに原因があったのでしょう。

 残念ながら、本当に大切なのは、『販売のノウハウ』と『Web広告のノウハウ』を正しく知ることだけなのに。そうほとんどは、今まで間違った努力をさせられてきただけ。だから結果が出せなかっただけ。でもあなたの努力は水の泡にはなりません。そうあなたはこれから正しい努力の方法を知ることができるから。
 そこで最初の正しい努力は、上の問答がなぜ成功ではなく失敗に終わったのかを考えることにしましょう。ここで大切なのは、インターネット通販を成功させる方法として、@バナー広告、Aプレゼント企画、BDynamicコンテンツ(Flash・JavaScript)、C毎日更新、Dデザイン、E格安商品が考えられているということです。でも本当に正しいのでしょうか?

 結論だけ言えば、CEはほとんど売上には関係なく、@ABDは使い方を間違えたら、無意味だということです。

 実は@〜Eの方法は、出版物やWebデザイナーが『売上アップの常識』として、当然のように標語している方法です。でも現実は全く異なります。なぜなら、Webの評価基準は『Cool』かどうか、ということなんです。つまり『見た目』はどうかということです。お近くの書店でWebデザインに関する本を立ち読みしてください。まず間違いなく、そこにはCoolなサイトの作り方が、細かく載っているでしょう。実はここに落とし穴がありまして、素人はどんなにがんばってもプロのデザイナーのようなデザインは決して作れないんです。もし作れたら、デザイナーに転職できます。そんなに難しいんです。
 ということは、Coolなサイトを求めるということは、出版社やWebデザイナーの価値基準に従うことしか意味しないんです。彼らは必ずしも 『経営のプロ』 ではないんです。いうならば 『視覚的表現のプロ』 なんです。そういう『視覚的表現のプロ』が考えている常識が、出版物に掲載されているだけなんです。だから結果が伴わないんです。

 『経営のプロ』の視点から更に言うと、@バナー広告とは自分の会社に他人の会社の広告を張っている状態です。しかも1カ月数万円で。自分のところに来たお客様が他の会社に興味を持って、いい気分になるわけないんです。だからこそ@の使い方とはバナー掲載料を支払うのであれば、お金のために頑張ろうというインセンティブを提供できるというメリットはあるのですが、額によっては一生懸命宣伝してもらえないので成功とは結びつかないことが多いんです。C毎日更新とは来るかどうかも分からない人のために、24時間休みなく会社を開けている状態です。割に合うわけないんです。E格安商品とは利益を我慢することを意味するんです。人間の購買行動は安さだけで決まるわけではないんです。(購買行動についてはmag17,mag19参照。)
 そこで次回からは、なぜこんな間違いだらけの常識が横行してしまったのかを分析していきます。今週も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございます。
 では、また来週 Have a good Week !!!!

 -----今週のポイント------------------------------------------------------
 |      ● 常識が正しいとは限らない、作られた常識もある                 |
 -------------------------------------------------------------------------
次回予告:Cool(かっこいい)≠ 売れる。                         (mag03)


メルマガ登録へ戻る